この記事は一度一通りの飲み方を試した(50ml)あと飲みなおして書いています。
そのため、下への載せ方や香りの抜き方が最初のころと変わっています。
さらに3か月後の2024/02/27に追加で情報追加しています。
リカール [パスティス]について
商品名 | |
---|---|
メーカー | ペルノ・リカール |
生産地 | フランス |
種別 | リキュール |
度数 | 45.00度 |
価格 | 2000円以下 |
備考 | クセがかなり強め |
クセがかなり強め
飲もうと思ったきっかけ
某Youtuberさんが海外のお菓子などを食べる企画をしており、その中で世界一不味いグミというサルミアッキというものを食べていました。
その後視聴者さんからサルミアッキ感のある不味い酒があるというので、紹介して飲んでいる動画があったのですが、実際そこまでなのか気になったので速攻アマゾンでポチリました。
ちなみに調べた感じ、フランス国内だけでも1億2000万リットル/年の消費量があるので好きな人は絶対にいると思います。
ウイスキーでいうところのラフロイグとかの個性的な系統のポジションでしょうかね…。
メーカー紹介
リカール:最も知られているのはペルノ・リカール社(仏:Pernod Ricard S.A.)で、日本にも東京・大阪に営業所を持っている世界的酒造メーカーです。現在は合併しておりますが、元々はペルノ社とリカール社に別れておりました。二社とも、アニスを使った食前酒を扱うメーカーだったので、味が折り紙つきなのは容易に想像がつきます。リカール(仏:Ricard)、ペルノ(仏:Pernod)の他に、パスティス51(仏:Pastis51)が有名です。ペルノは、含まれている甘草が僅かなため厳密にはパスティスではありませんがよく混同されます。
特徴
- 風味:飲み手を選ぶクセの強い香り。
豊かなアニスの風味で、ほかにハーブやスパイスもブレンドされています。 - 色: クリアか、わずかに黄色っぽい色ですが、水や氷を加えると、白く濁ります。
保管方法について
12 °C 以上で日光を避けて保管してください。
そうしないと、アネトールが結晶化し始め、外観と風味が損なわれます。
他のお酒と異なり、オイル成分がある分非常に繊細です。
アネトールについて
アネトール (anethole) は芳香族化合物の一種で、アニスやフェンネル、トウシキミが持つ甘草のような特有の味の成分である。trans-アネソール、p-プロペニルアニソール、アニスカンファー、イソエストラゴール、アニシード油とも呼ばれる。甘草の甘みのもととなっているグリチルリチンと化学的に関係はない。IUPAC系統名は trans-1-メトキシ-4-(プロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン trans-1-methoxy-4-(prop-1-en-1-yl)benzene である。分子内にエーテル構造を持つ。
性質
https://ja.wikipedia.org/
室温以下では無色の結晶で、融点は23℃、沸点は234–237℃である。分子式は C10H12O と表され、タラゴンやバジルに含まれるエストラゴールの異性体である。1リットルのエタノールには500ミリリットルのアネトールが溶ける。水には不溶である。アネソールは砂糖のおよそ13倍ほどの強い甘みを持つ。高濃度であっても不快感をあたえないとされる。
なぜ水を加えると白く濁るのか
これは、リカールを作る過程で作られているアニスが影響しています。
アルコールのみだとあまり気になりませんが、オイルの成分が含まれており粋なアルコール中では溶けていて透明に見えるのですが、水が加えられると溶解しきれなくなります。その結果、オイルの成分が細かく集まりを作り、その集合体が光を乱反射させることで液体が白濁します。
アロマに水を加えると白く濁るやラーメンのたれを煮込むと油と水が混ざり白っぽいスープになるといった現象とだいたい同じです。
白く濁るときの変化を比べてみた
段階的に水を加えながら比較写真をまとめておきます。
ウイスキーとかの琥珀色。
非常に透き通っている。
油のような感じもなく、ウイスキーと言われても見た目ではわからないレベル。
ティースプーン2杯分の水を加えた。
比較1と比べるとやや濁って、液体の先が見えにくくなっている。
ティースプーン5杯分の水を加えた。
(さっきのから+3杯)
最初の状態から比較すると別物。
琥珀色も消えて、液体の先を見えない。
石灰水の白濁を思い出すぐらい白く濁った。
ティースプーン8杯分の水を加えた。
(さっきのから+3杯)
5杯分から変化したかは微妙。
白濁しきったとうに思える。
これ以上、水を加えても変化がなさそうなので、終わりにします。
原理はわかるけど、
飲み物でこれが起こると理解できなくなる
レビュー
ストレートで飲んでみた
とりあえずお酒はストレートで飲んでみる。
色はカラメルのようなウイスキーみたいな感じ。
飲む前の第一印象がサントリーのイエーガーマイスターのような香り。同等のハーブ系が使われてるのかなって思ってます。
一口目は、アニスの薬のような香りが強烈に鼻に抜けます。アニスを香りを知りませんが、これがアニスなんだなぁって分かります。
先ほど言った、イエーガーマイスターとは別の香りです。
味に関しては思っているよりも甘い。甘さの種類は、砂糖系やフルーツといった甘さではなくどことなく舌の付け根がほんわり甘いというニュアンスです。
あと味に関しては、リカールに含まれる成分のハーブ系のオイルの影響か少量でも口の中の感触がほのかにツルツルして、香りが結構長時間残ります。
アブサンってお酒に近いらしい(?)
ストレートではオススメしません。
ロックで飲んでみた
ストレートの時よりも香りが控えめになる…はずでしたが、あんまり変化が分かりませんでした。
氷を一つ入れるだけで一気に白濁して、ミルクティーかなってぐらい濁ります。
また、しばらくすると水面に油分が浮いてきますがお酒の成分によるものなので問題ないです。
加水しながら飲んでみた
飲み方に関しては
1,リカール
2,水
3,氷 の順で作ってます。
香りに関しては、ストレートやロックよりも落ち着きますが、リカールの良さの味わいが減って腑抜けた感じになってしまいました。
※氷のせいで冷えすぎて油分が固まり始めたのかもしれません。
3回目にして飲めなくはない…?
好んでは飲まない。
これか水なら水を飲む。
ソーダ割りで飲んでみた
コーラ割りで飲んでみた
飲み方はLE MAZOUTで飲みました。
今までの中で一番おいしい。
分量に関しては、リカールはかなり少な目でお酒としてよりも香りの追加というイメージでリカール1~2:コーラ9ぐらいの割合にしました。(最初はパスティスの割合が多かったのでコーラを足していきました。)
楽しみ方的にはマリブコークのような、コーラの味変として使うと楽しそうです。
飲み方について
伝統的な飲み方:A L’ANCIENNE
- リカールを20ml用意します。
- そのリカールに対して、冷たい水を100ml加えます。
- しっかり混ぜた後、氷を追加します。注意: 氷を入れる前に必ず水を加えてください。これは、アネトール成分が寒さに敏感なためです。
- 水を加えることでリカールは白濁します。この状態を「マルセイユのミルク」とも呼びます。
この方法で、アニスの香りを最大限に楽しむことができます。
A LA PARISIENNE
パリ風の飲み方(?)
- リカールを20ml用意します。
- まず氷をグラスに追加します。
- その後、冷たい水を100ml加えます。
- しっかりと混ぜてください。
LE MAZOUT
モーム(Mazout):Pastisとコーラを混ぜた飲み物です。
- リカールを20ml用意します。
- そのリカールに対して、冷たい水を100ml加えます。
- しっかり混ぜた後、氷を追加します。
水割り(A L’ANCIENNE)のコーラ版です。
ペルロ(Perroquet)
- フランス語: Perroquet
- 説明: Pastisにミントシロップと冷水を加えたものです。緑色が特徴で、名前は「オウム」を意味します。
度数が強くてのみの場でよくしゃべるようになって、同じ話を繰り返しするためオウムと言われてたとか(諸説あり)
おまけ:カクテルレシピ
海外のデータを翻訳したものです。クリックすると一覧で開きます。
カクテル名 | 材料 | 方法 |
---|---|---|
Bitter Cold | リカール 2滴, ウォッカ 1 3/8 oz, Suze bsp, ハーブリキュール 1滴, Bitter Truth Celery 3滴, Bitter Truth Jerry Thomas’s Own Decanter 1滴, ゴムシロップ 2滴 | 材料を氷と共によく振って、冷たいグラスに漉す |
Blushing Geisha | リカール ¾ oz, ソジュ 1 oz, ライチリキュール – Soho 1½ oz, カンパリ ½ oz, レモンビターズ 1滴 | 材料を氷と共に混ぜる |
Cul-De-Sac | リカール ½ oz, ラム 2½ oz | 氷を半分入れたミキシンググラスで材料を混ぜ、カクテルグラスに漉す |
Colony Room | リカール 1滴, ジン 2 oz, Noilly Prat 2滴, ビターズ 1滴 | リカールでカクテルグラスをコーティングし、余分なものを捨てる。残りの材料を氷と混ぜ、準備したグラスに漉す |
Dog Days | リカール 5部分, ライムエイド 2部分 | タンブラーに氷と一緒に材料を混ぜる |
Eastern Manhattan | リカール ¼ oz, ウィスキー 2½ oz, スウィートベルモット ½ oz | 材料を氷と共に混ぜ、カクテルグラスに漉す |
Happy Families | リカール 1/8 oz, ジン ¾ oz, ミード ¾ oz, ビターズ 1滴, バルサミコ酢 1/8 oz, ライムジュース 1/8 oz, 緑茶 3 oz, トニックウォーター ¾ oz | 茶とトニックを除く材料を振って、グラスに漉す。その後、茶とトニックを追加する |
Mentaphor | リカール ½ oz, ジン 1 oz, Fernet ½ oz, Fernet-Branca ¼ oz, Green Chartruese 1/4 oz | 材料をロック(氷)の上に順番に注ぐ |
Late Mistral | リカール ¼ oz, ウォッカ 1.5 oz, 水 2 oz, レモン 1ツイスト | 材料を混ぜてアペリティフグラスの氷の上に注ぐ。レモンの皮を加える |
Pearl of Puebla | リカール 1 bsp, Mezcal 2 oz, Yellow Chartruese ¾ oz, ライムジュース ¾ oz, アガベシロップ 1 bsp, オレガノ 4 spg | オレガノとアガベネクターをすり潰す。すべての材料を氷と一緒に振り、冷たいクーペグラスに漉す |
Ricard Tomate | リカール 2 oz, グレナデン ¼ oz, 水 5 oz | リカールとグレナデンを混ぜる。その後、水と氷を加える |
Sazerac | リカール 1 tsp, キャスターシュガー ½ tsp, ビターズ 2滴, 水 1 tsp, ウィスキー 2 oz, レモン 1ツイスト | リカールをグラスに入れてコーティングし、余分を捨てる。シュガー、ビターズ、水をグラスに入れて混ぜる。氷を入れてウィスキーを注ぎ、レモンの皮を加える |
Shetty Classic | リカール 1 oz, ラム 1 oz, ウォッカ 1 oz, 砂糖 | 材料を砂糖がたっぷり入ったボウルに入れて火をつけ、冷やしてカクテルグラスに注ぐ |
T.L.C. | リカール 1 tsp, ウィスキー 1½ oz, d’orangeリキュール ½ oz, 赤ベルモット 1 tsp, ビターズ 1滴 | 材料を氷と共に混ぜ、カクテルグラスに漉す。レモンの皮で飾り付ける |
Tomate | リカール 1½ oz, グレナデン 1滴, 水 2 oz | リカールをアペリティフグラスの氷の上に注ぎ、グレナデンと水を混ぜる |
Wilfred’s Weather | リカール ½ tsp, ドライベルモット 1 oz, ジン ¾ oz, ビターズ 1滴 | 材料を氷と共に混ぜ、カクテルグラスに漉す |
まとめ:
夏に合う系統のハーブや香草の強い香りのお酒。
不味いかと聞かれると不味くはないが、人を選ぶお酒。
人によってはまずいってのが多いかも…
プレゼントで上げるなどはやめておくべき。仲のいい友達にネタとして飲み会に持っていくのは若干あり。
ストレートやロックなどはもちろん、他の飲み方でも後に残るぐらいの香りなので
次に飲むお酒に影響するので注意が必要です。
おそらく、これを積極的に飲む人はこれだけで満足というお酒なので心配はないと思います
好きな人は好き!
飲みたいなら、1杯だけ飲めるバーを探せ。絶対だ。
そして気に入ったら買おう。それが作り手への礼儀。(ごめんなさい、飲みきれません)
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