スコットランドの諸島と島について

スコットランドはその美しい自然と歴史的遺産で知られていますが、特に数多くの諸島と島々がその魅力をさらに高めています。

スコットランドには約800もの島が存在し、その中で200以上が人々が住んでいる島です。
これらの島々は、スコットランド本土の沿岸から点在し、それぞれ独自の文化、歴史、風景を持っています。

この記事では、スコットランドの主要な諸島と、それに属する有名な島々を紹介していきます。

ヘブリディーズ諸島（Hebrides）

概要

ヘブリディーズ諸島は、スコットランド西岸に位置し、「インナー・ヘブリディーズ（Inner Hebrides）」と「アウター・ヘブリディーズ（Outer Hebrides）」の2つのグループに分かれています。
この諸島は、歴史的なケルト文化が色濃く残っており、ゲール語が今でも話されている地域でもあります。

アウター・ヘブリディーズ（Outer Hebrides）

ルイス島（Lewis Island）

ルイス島はアウター・ヘブリディーズ最大の島で、古代遺跡やゲール文化が色濃く残る場所です。

特に有名なのは、カルニッシュ・ストーンサークル（Callanish Standing Stones）で、約5000年前に建てられたと言われる巨大な石柱群が存在しています。
スコットランド版の「ストーンヘンジ」とも言えるこの遺跡は、ミステリアスな雰囲気が漂い、歴史好きにはたまらないスポットです。

インナー・ヘブリディーズ（Inner Hebrides）

スカイ島（Isle of Skye）

スカイ島はインナー・ヘブリディーズの中で最も有名で、風光明媚な風景と険しい山々が魅力です。

特に「キリン山（Cuillin）」と呼ばれる山々や、壮大な海岸線、そして「フェアリー・プールズ（Fairy Pools）」という神秘的な湖は観光客に人気です。
スカイ島はまた、歴史的なクランの本拠地であり、ダヌヴェイガン城などの歴史的建造物も訪れる価値があります。

アイラ島（Isle of Iona）

ヘブリディーズの南部に位置するアイラ島は、「ウイスキーの島」として有名です。
スコットランド有数のウイスキー蒸留所が集中しており、特にアイラモルトと呼ばれる独特なスモーキーな風味のウイスキーが世界中で愛されています。

ウイスキー好きなら、アイラ島を訪れて蒸留所ツアーを楽しむのは必須です。

オークニー諸島（Orkney Islands）

概要

オークニー諸島はスコットランド本土の北に位置する群島で、約70の島々から成り立っています。
そのうち20ほどが人の住む島です。

オークニーは、スコットランドでも特に先史時代の遺跡が多く、ノース人（バイキング）の影響が強い地域でもあります。

有名な島々

メインランド島（Mainland）

メインランド島は、オークニー諸島の中心的な島で、スカラ・ブレイ（Skara Brae）などの有名な新石器時代の遺跡があります。

スカラ・ブレイは、約5,000年前に築かれた古代の住居群で、ヨーロッパで最も保存状態の良い先史時代の村です。
また、ストーンズ・オブ・ステネス（Stones of Stenness）やリング・オブ・ブロッガー（Ring of Brodgar）といった巨大石の遺跡も訪れる価値があります。

ホイ島（Hoy）

ホイ島はオークニー諸島で2番目に大きい島で、その大自然の美しさで知られています。
特に有名なのは「オールド・マン・オブ・ホイ（Old Man of Hoy）」と呼ばれる巨大な海食柱で、登山家や冒険家に人気のスポットです。

シェトランド諸島（Shetland Islands）

概要

シェトランド諸島はスコットランド本土から約170キロ北に位置し、ノルウェーやフェロー諸島に近い場所にあります。
この諸島は100以上の島から構成されており、そのうち15の島に人が住んでいます。

シェトランドの文化は、スカンジナビアの影響を強く受けており、北欧文化とケルト文化の融合が見られます。

有名な島々

メインランド島（Mainland）

シェトランド諸島の中で最も大きな島で、諸島全体の約3分の2の人口が住んでいます。
島の主要な観光地としては、先史時代のブロッホ（石造りの塔）や、バイキング時代の遺跡が多く存在します。

また、毎年1月に行われる「アップ・ヘリー・アー（Up Helly Aa）」というバイキングの祭りが有名です。
この祭りでは、バイキング船の模型を燃やす儀式が行われ、多くの観光客が訪れます。